『カラスと螺の話』
むがーし、田んぼの中さ螺がのんびり日向ぼっこしったけど。
カラス、それば見っけで、
「なんとがして、あの螺食いだいなあ」
て思ったけど、ほして、
「螺なぁ螺なぁ山さあべ」
なて歌って呼ばったけど。螺は、
「あーらぁ、だってな、やんまかな、
去年のなーづに、行ったれば、
カラスという黒鳥が、
ほっつむいでも、ツッキポキ、
こっつむいても、ツッキポキ、
雨さえ降っつど、その傷が、
ズッキモッキと、病みもーす、
痛みもーす」
て言って、土の中さもぐっていってすまったけど。
どーびんさんすけ、猿まなぐ、さーるのまなぐさ毛がはえで、めんめんめっこになりました。