山形県北部、飽海郡(あくみぐん)の町。「ダシ」とよばれる強風や、冬季の北西季節風による猛吹雪にみまわれることもある。近世、中心地区は庄内藩から分封された松山藩酒井氏2万5000石の城下町としてさかえ、現在も松山城跡に大手門の遺構がのこる。藩の式楽として庇護、伝承されてきた松山能は、県の無形民俗文化財に指定された。藩士族の菩提寺である総光寺(そうこうじ)は600年以上の歴史がある古寺で、庭園は国の名勝となっている。江戸時代、財政再建のため藩士に副業として奨励された板麩作りは地場産業としてつたわる。「三太郎の日記」の著者として知られる哲学者阿部次郎の出身地で、生家が阿部記念館として保存されている。